イギリスで新型出生前診断を受けた日本の夫婦


数年前までは出生前診断というものは 、簡単に行われる状況ではありませんでした 。


なぜそれが日本で行われることができなかったのかは 、


 ⅰ学会が指定した病院でないとその検査を受けられない 。 


ⅱその病院はほとんど患者さんにとって近隣ではない病院であって 、受診をするまで遠距離行かなければならない 。


 ⅲ検査料金も比較的 、高くて負担になってしまう 。


これらのことから、誰でも気軽に受けられる状態ではなかったんですね。



3つ目の、検査料金ですが、20万円前後だと思います。


詳しい内訳は分かりませんが、


採血をして、その検体をアメリカ、イギリス、スペインなどの検査機関に送るといった手続きで高額になるわけです。


この金額が高いか安いかと聞かれると、妥当だと思います。


そもそも検体というのは、普通の輸送物より、安全でなおかつ検体に影響が出来ないような形で海外に送られるわけです。


また、この費用でお腹の中の胎児の状態を知ることができるというのは、


お金以上に、重要だと思います。


もちろん、費用がかかるので大変ですが、こうした検査は自費ですので、施設によってはクレジットカードでの支払いができます。


分割すれば、大きな負担ではありません。


中には、イギリスに行って新型出生前診断(NIPT)を受けたことのある夫婦もいます。


その夫婦が言っていたのは、


「安心を買う。」でした。


検査を受けて、そして陰性で妊婦さんが安心して妊娠生活を過ごすことができる。


これは、とても大きなメリットのように感じるのです。


こうした、染色体異常というのは30歳を過ぎてから妊娠すると、起こりやすくなると言われています。


45歳にもなれば、NIPTを受けて9%くらいの妊婦さんに陽性が出ます。


しかし、残りの91%は出ないから受けても受けなくても。


と思うかもしれません。


しかし、高齢出産という自身の体力もより使うことになりますし、そういったリスクを考えると、不安になって夜も眠れない方もいます。


どうでしょう。


NIPTは、中絶するかどうかの判断材料ではなく、


陰性または陽性にしても、安心または準備をして出産を迎えることができるという最大のメリットがあります。


NIPTを巡って議論が交わされていますが、そもそも議論を交わしているのは、お腹に新しい命を宿った妊婦さんではなく、


お偉いさんなわけです。


仮に出産を経験したことがあるからといって、今の妊婦さんたちの気持ちを理解することはまず出来ません。


おそらく、多くの妊婦さんは、お腹にいる子どもが元気で産まれるかとても心配です。


それが、高齢出産でなくてもです。


初産になれば、もっと不安です。


医療というのは、こうした人たちの不安を取り除くものとして存在しても良いと思うのです。


もし仮に、検査をして陽性が出て、そして出産をした場合と、


何も検査をせずに、出産した場合とでは、


生まれてきた子どもに対して、どちらがより良いスタートを切れるでしょうか?


産まれるまで染色体異常があるか分からないという状態で産まれてきて、


そして、産まれてからその子をどうやって育ててくかを考えるより、


お腹にいる時から考えられた方が良いと思うのです。


こうした検査は、国民の権利である知る権利に該当するわけであって、


それをないがしろにしてはいけません。


何も、妊娠した人すべてに検査をするように義務付けているわけではありません。


受けるかどうかも自由の権利なわけで、


中絶するかどうかも選択の権利なわけです。



こういった話もちらほらあります。


日本経済連盟では、働き手が少ないから中絶せずに障害を持っていても産め!と捉えられるような発言をしています。


どうでしょう。


産むこと自体、妊婦さんとその家族が選ぶ権利なのに、


働き手が少ないから産めということにはならないのではないでしょうか。


そもそも、こういった人たちが検査の是非を話している時点で、胎児を産む妊婦さんのことを全く考えていないのです。


こうした、連盟の声や政府が障がいを持って産まれてくる子どもの支援をしないのは、


国民をマインドコントロールするためだと考えても、違和感がないわけです。


私たちは、そうした国のために存在するものではないので、


もし、あなたがお腹の中に新しい命を授かった、または、友人や知人、親戚が授かった場合は、


NIPTについて話をしてほしいと思う。


それが、本当に必要な妊婦さんが知る権利だと思うからです。



それでは、また次回!



出生前診断の本の紹介もしておきます。


たくさん情報を集めることが大切で、情報が少ないとどうしても偏った考え方になり、検査を受ける受けないにしても、良くありません。


今の時代、インフォームドコンセントセカンドオピニオンといった、患者が患者のために治療や検査を選択できる時代です。


つまり、知らないことがあるとその選択は、間違った選択をする可能性があるわけです。


もし、間違った選択をした場合、本当は異常がなかったのに中絶をした。


なんてことも起こる可能性があります。


ですから、そういった最悪のケースを防ぐためにも情報はたくさん集めてくださいね。