ベトナムで新型出生前診断を受けた日本の夫婦
最近では、東南アジアの人たちが日本に働きに来ています。
それもあって、ベトナム人の方もよくお目にかかります。
そんなベトナムでの話です。
日本では、新型出生前診断が命の選別だと批判されていますが、
なぜかというと、発展国ということもあって、国がそういった障がい者の保障ができないということにあります。
ですから、産まれてきて障がいがあると分かれば、子どもは墓地に捨てられ、道端に捨てられるのです。
それを、牧師さんやシスターさんが拾い上げ、孤児院でお世話をしています。
とはいっても、重度の障がいを持つ子どもは、医療費がかなりかかるので、実際のところ受けられない状態です。
ダウン症の子と何も障がいを持っていない子どもがいるとして、国は寿命の長い健常な子供の医療を先に提供します。
これも、発展国では残念ながら受け入れざるを得ない現状です。
それでも、孤児院にいる子どもたちは、とても明るく元気で、互いに助け合っています。
こうした社会的背景、社会的圧力によって、どんな生命も脅かされるわけです。
新型出生前診断は、あくまで
お腹の子どもの情報を知ることであって、
中絶するか産むかという選択に及ぶものではないということです。
その人の置かれた立場、住んでいる国、その国の社会情勢、社会的背景によって、産むか産まないかの選択が成されるわけです。
現に、アメリカでは障がい者と健常者が同じ会社に勤めて、同じように給与がもらえるようになっています。
このため、新型出生前診断を受けても中絶する場合は、60%と新型出生前診断先進国において低値を示しています。
これが、社会的情勢や社会体制によって、産むか産まないかの選択が大きく変わるってことです。
日本での中絶は、新型出生前診断が悪いのではなく、夫婦が悪いのではなく、社会が中絶せざるを得ない状況を作っているからです。
だから、どんな選択をしても、夫婦は悪くは無いのです。
産もうが中絶しようが、それは夫婦が決めたことです。
それをどうこう言う前に、私たちはどんな命でも安心して暮らせるそんな社会を一日も早く作ることが大切なのですから。
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